STEFAN KARTCHEV

アントワープ王立芸術アカデミー卒のデザイナーで、カルチェフは、一見異質な要素の橋渡しをし、バーチャルとフィジカルを難なく融合させ、伝統工芸と現代技術を絡めている。これらのコントラストは、互いを調和させながら、相乗効果を生み出している。

ボリュームの実験や、表面を利用する別の方法に興味をそそられたカルチェフは、プリントされたアート作品を浸すことで、身体の遠近感を強調したり、ずらしたりする。その結果、シルエットはカラフルなビジュアルの中に沈められ、別の空間への窓を開き、私たちを時間を超えた変幻自在の旅へと誘う。

私たちを取り囲むもの、つまり人間の相互作用や意図、さらには無視の痕跡を残す都市環境からインスピレーションを得ることで、彼は、ひとたび人が離れれば独自の生命を持つ構図に気づく。このようなシナリオを特定し、テキスタイル、構成、グラフィックの方向性、操作、将来の作品の展示方法などのアイデアを刺激するソースとして既製品を活用しながら、新たな物語を作り上げる。特定の要素を再文脈化することで、彼は架空の物語を紡ぎ出す。

アクティブウェアに強い関心を持つ彼のファッション志向の作品は、工業的な用途の限界に挑戦し、遊び心のあるアプローチを注入することで、コラボレーターの創造的な視野を広げている。

Coperni、Y-Project、Walter Van Beirendonck、ROMBAUT、Prada、Bioracer Speedwearなどのブランドとのコラボレーションをはじめ、Gaëtan Rusquet、Sam Rolfes、Michele Rizzo、collective Every Island、デジタルファッションプラットフォームMutaniなどのアーティストとのコラボレーションや、Design Museum Den Bosch (NL)、La Quadriennale di Roma (IT)、Dutch Design Week (NL)、 Bozar (BE)、MUDAM (LU) and Casino (LU) などとの芸術プロジェクトへのコラボレーションを果たす